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講座
心電図
Electro cardiography.
広沢 弘七郎
1
Koshichiro HIROSAWA
1
1東京女子医科大学心臓血圧研究所
1The Heart Institute and Hospital of the Tokyo Womens Medical College
pp.79-85
発行日 1957年2月15日
Published Date 1957/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404200461
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心臓が搏動を繰返す時には,骨格筋と同じく筋の収縮と共に電気的な変化を伴つて来る。即ち,心筋の働作電位であり,電流として捉えた時は電作電流である。此の電気的な変化を何等かの方法で捉へ,時間的な経過を追って曲線に書き現はしたものが心電図(Elektrokardiogramm, elect—rocardiogram)(略してE. K. G., Ecg)であり,心電図を撮影する装置を心電計(Elektro—kardiograph, electrocardiograph)という。心電図に関する学問を心電図学(Elektrokardiog—raphie, electrocardiography)という。
心臓は身体の表面に露出していないので直接心臓から此の電気的な変化をとり出すことは出来ない。一方,心臓の電気的な変化は身体の中に電場を形成し,電位の分布は心臓の搏動と共に刻々移り変つて行く。我々は体表面の2点を求め,その2点間の電位差を時間を追つて記録することにより間接に心臓内の電気的な変化を知ることが出来る。之が臨床に用いられる心電図である。即ち心電図の縦軸は電位を現わし,横軸は時間軸である。此の電位差は凡そ1mv前後の僅かなもので,之を曲線に表現するには増幅しなければならない。心電計は身体から電気的な変化を導き,之を増幅し,最後に記録する装置である。心電計にはいろいろな種類のものがある。
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