Japanese
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連載 呼吸機能障害を来す病態の画像・7
慢性経過のびまん性肺疾患(間質性肺疾患)
Imaging Diagnosis of Chronic Interstitial Pneumonia
楊川 哲代
1
,
酒井 文和
2
,
山本 亜矢
1
,
木村 隆誉
1
,
鈴木 瑞佳
1
,
高木 康伸
1
Noriyo Yanagawa
1
,
Fumikazu Sakai
2
,
Aya Yamamoto
1
,
Takayoshi Kimura
1
,
Mizuka Suzuki
1
,
Yasunobu Takaki
1
1がん・感染症センター都立駒込病院放射線診療科診断部
2埼玉医科大学国際医療センター画像診断科
1Department of Radiology, Tokyo Metropolitan Cancer and Infectious Diseases Center Komagome Hospital
2Department of Diagnostic Radiology, Saitama Medical University International Medical Center
pp.683-688
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404102521
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はじめに
間質性肺炎とは肺実質に炎症性変化と線維化が混在する疾患である.間質性肺炎は特発性と二次性に分かれる.特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis;IPF)は原因不明の間質性肺炎であり,成人に発症し肺に限局,組織病理学的かつ/あるいは画像的にUIP(usual interstitial pneumonia)patternを伴う慢性進行性線維性間質性肺炎と定義されている.その中間生存率は3~4年と予後不良と報告されている.一方,二次性間質性肺炎は膠原病,慢性過敏性肺炎や近年問題となっている喫煙に関連し発症する間質性肺炎が入るが,これらは一般的にIPFよりも予後が良好と報告されている1).治療を念頭に置いた場合両者を区別することは臨床的に重要となるわけである.今回は間質性肺疾患を画像的にどのように扱い,そしてどの所見をもって判断しているのか,また臨床のなかで画像的にどのような問題があるのかについて記載し最後に二次性間質性肺疾患となる膠原病と慢性過敏性肺炎の肺病変について紹介する.
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