書評
―工藤翔二 監修 木田厚瑞,久保惠嗣,木村 弘 編―チーム医療のための呼吸ケアハンドブック
佐々木 英忠
1
1秋田看護福祉大学
pp.410
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101468
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ケアという言葉が盛んに用いられるようになったのは十数年前からである.従来,在院日数の制限がなく長期療養ベッドもお構いなしであったが,医療費の高騰を避けるため,社会的入院ともいうべき長期療養患者は病院から締め出されることとなった.それにより,大病院であればあるほど患者は急性期疾患のみを診療するという建前のもと,在院日数は短ければ短いほどよい病院であると評価されるようになった.
呼吸器病床では,酸素吸入のためだけに入院しており在宅に戻せないCOPDをはじめとする患者にかなりの病床を占められていたが,在宅酸素療法の導入によって,長期療養患者は退院可能となり,他科の在院日数短縮の方針と歩調を合わせることができた.
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