Japanese
English
綜説
呼吸器疾患と転写因子
Transcription Factors in Lung Diseases
石井 幸雄
1
Yukio Ishii
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科呼吸病態制御医学分野
1Department of Pulmonology, Doctoral Program in Medical Sciences for Control of Pathological Processes, University of Tsukuba
pp.393-403
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101017
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はじめに
生体は外部環境の変化に微細に応答(環境応答)して恒常性を維持している.肺は外界と直接に接しており環境因子の影響を特に受けやすく,環境応答の破綻は疾患形成に密接に関与するものと考えられる.細胞レベルでは細胞外からの情報は直接に,または細胞内情報伝達機構を介して転写因子に伝達され,情報に応じた遺伝子の誘導的発現を行うことで環境応答がなされている(図1).したがって,本稿では呼吸器系における転写応答系と,その疾患との関わりについて,転写因子を中心に概説する.
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