書評
―庄田守男・小林義典・新田隆 訳―イラストで学ぶ心臓ペースメーカーStep by Step
清水 昭彦
1
1山口大学医学部保健学科
pp.936
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100858
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この度,医学書院より刊行された『イラストで学ぶ 心臓ペースメーカーStep by Step』の書評の依頼を受けて,この本を読む機会を得たが,私はページをめくり最初に驚いたのはその内容の斬新さである.どのページにもカラーのイラストが描かれ,文字も適所にカラーが使われており,この手の本にありがちな難解な専門用語が並び,その用語の説明が長々と記述してあるという従来のものとはまったく異なっていた.また,人物や動物の絵が適時挿入されていて,研修医や看護師,理学療法士などのコメディカルの方々も手にとって楽しく学べるように構成されている.患者さんの説明にも,わかりやすくてよいのではないかと思う.
本書は,「ペースメーカーって何?」ということから,ペースメーカーのペーシング,センシングの基本的な概念,さらにはペースメーカーの最新の機能まで,初心者にもわかりやすく書かれている.さらに,論点に関しても端的にまとめられている.例えば,ペーシングモード選択についての論争などは,国によって異なった考え方がされているなど,私にとっても新鮮な内容であった.
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