検査機器のメカニズム・41
心臓ペースメーカー
堀 原一
1
1筑波大学・臨床医学系
pp.554-555
発行日 1975年5月15日
Published Date 1975/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908981
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心臓の電気刺激
心臓は自発的に洞房結節が興奮し,それが心房,房室結節,His束,左右両脚,Purkinje線維という刺激伝導系(図1)に伝わり,心房—心室全体の収縮を起こすことにより,ポンプ作用を営んでいる.つまり,洞房結節が自然に備わったペースメーカーとなっているわけで,正常ならば生体の必要な心拍出量がまかなえるだけの心拍数を保っている.
この刺激伝導系の興奮・伝導障害を心臓プロックというが,そのなかでも洞房および房室間のブロックが徐脈を来すブロックとして,臨床的に重要である.徐脈は心拍出量の不足を来して,失神を主徴とするAdams-Stokes症候群を起こしたり,頻脈をはじめ重症不整脈の原因となる.
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