Japanese
English
特集 AHA心肺蘇生国際ガイドライン2000の普及に向けて
自動体外式除細動器
Automated External Defibrillator
三田村 秀雄
1
Hideo Mitamura
1
1慶應義塾大学医学部心臓病先進治療学講座
1Advanced Cardiac therapeutics, Keio University School of Medicine
pp.1103-1110
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100744
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はじめに
2003年8月8日,厚生労働省は一般人の除細動器使用を一定の条件下に認める方針を示した.これは日本がようやく世界標準の救命法を採用できる方向に動きだした,という意味で重要である.
ようやく,と言ったわけは,ちょうど3年前の2000年8月22日に発刊された蘇生法の国際ガイドラインの一次救命処置(BLS)の緒言に,次のように書かれているからである1).
With the inclusion of AED use in BLS skills, BLS is now defined by the first 3 links in the Chain of Survival: early access, early CPR, and early defibrillation. Each link must be strong throughout the community; this approach is consistent with the concept that the community is the ultimate coronary care unit.
救命の輪を構成する4つの要素のうち,3つまでが今や,現場の市民が行うべき一次救命処置とされている.この3つに熟達した社会こそが,究極の院外CCUを形成する,というものである.救命体制では世界から大幅に遅れていた日本が今,変わろうとしている.
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