Japanese
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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
下部消化管
急性出血性直腸潰瘍
AHRU(acute hemorrhagic rectal ulcer)
萬 春花
1
,
松下 弘雄
1
1秋田赤十字病院消化器病センター
キーワード:
歯状線近傍
,
不整形
,
地図状潰瘍
,
帯状潰瘍
,
全周性潰瘍
Keyword:
歯状線近傍
,
不整形
,
地図状潰瘍
,
帯状潰瘍
,
全周性潰瘍
pp.647
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202826
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急性出血性直腸潰瘍(acute hemorrhagic rectal ulcer ; AHRU)は,重症基礎疾患を有する高齢者に無痛性および突然の新鮮血便で発症する直腸潰瘍である.内視鏡所見の特徴としては,潰瘍の局在が歯状線に接するか,その近傍の下部直腸(Rb)に限局して発生し,潰瘍の性状は,不整形の地図状や帯状で,管腔の1/3〜全周性に達することもある1)〜3).
患者背景に脳血管障害,肺炎,脱水症,糖尿病性ケトアシドーシス,化膿性胆管炎,腎不全など基礎疾患を有する高齢者で多く,男女比ではやや女性に多い傾向がある.宿便や非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs ; NSAIDs)坐剤の使用がないことで宿便性潰瘍やNSAIDs坐剤起因性直腸潰瘍と区別される.AHRUの成因は重症基礎疾患に起因するストレスや血流障害が関与しているとされる.
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