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今月の主題 予後不良な早期消化管癌
トピックス
高悪性度胃癌の分子病理学的特徴
Pathology and Molecular Characteristics of Gastric Cancer with Aggressive Phenotype
牛久 哲男
1
Tetsuo Ushiku
1
1東京大学大学院医学系研究科人体病理学・病理診断学分野
キーワード:
高悪性度胃癌
,
特殊型胃癌
,
未分化癌
,
胎児形質胃癌
,
分子病理学的特徴
Keyword:
高悪性度胃癌
,
特殊型胃癌
,
未分化癌
,
胎児形質胃癌
,
分子病理学的特徴
pp.434-439
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202696
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はじめに
胃癌の悪性度は症例ごとに極めて多様であるが,組織型でみると一般に分化度が低いほど悪性度が高い傾向を示す.すなわち未分化型(por1,por2,sig)は分化型(tub1,tub2,pap)よりも悪性度が高い傾向を有するものの.未分化型よりも悪性度の高い分化型の癌,あるいは逆に一般的な分化型よりも悪性度の低い未分化型の癌も少なからず存在する.現在の内視鏡的切除の根治度評価にはこの2分類法が用いられているが,この2分類法では,個別化医療が推進されている現在において多様な胃癌を適切に層別化する方法としては限界がきており,より最適な治療方針決定に直結する分類法の確立が求められる.
本稿では,高悪性度胃癌にはどのタイプの胃癌が含まれ,それぞれいかなる分子病理学的特徴を有するのかを紹介する.
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