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今月の主題 咽頭表在癌の内視鏡診断と治療
トピックス
咽頭癌に対する経口的ロボット支援手術(TORS)の現状
Current Status of Transoral Robotic Surgery for Pharyngeal Cancer
藤原 和典
1
Kazunori Fujiwara
1
1鳥取大学医学部感覚運動医学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
キーワード:
経口的ロボット支援手術
,
TORS
,
ダヴィンチ
,
手術支援ロボット
,
手術適応
Keyword:
経口的ロボット支援手術
,
TORS
,
ダヴィンチ
,
手術支援ロボット
,
手術適応
pp.1445-1447
発行日 2021年10月25日
Published Date 2021/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202578
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はじめに
早期の咽喉頭癌においては,化学放射線治療に代わる治療として,手術支援ロボットを用いた経口的切除術(transoral robotic surgery ; TORS)が海外で徐々に普及し,良好な腫瘍学的成績や機能温存が報告されている1).
本手術は,本邦においては,まず単施設での臨床研究から始まり2),その後,2013年から手術体制の整った鳥取大学,京都大学および東京医科大学の3施設において,先進医療B制度下での多施設臨床試験が行われた.その結果をもとに,2018年8月に頭頸部領域(経口手術)に適応拡大された.その後,日本頭頸部外科学会および日本耳鼻咽喉科学会の指導のもと,耳鼻咽喉科・頭頸部外科におけるロボット支援手術に関わる医師の資格基準,施設要件およびロボット支援手術機器の適正使用指針が定められ,運用が開始されている3).本稿では,TORSの実際と本邦におけるTORSの現状について紹介する.
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