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増刊号 消化管診断・治療手技のすべて2021
食道
診断
EUS
Esophageal Endoscopic Ultrasonography
前田 有紀
1
1がん・感染症センター都立駒込病院内視鏡科
pp.564-565
発行日 2021年5月24日
Published Date 2021/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202333
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EUS機器の選択
超音波内視鏡(endoscopic ultrasonography ; EUS)は細径超音波プローブとEUS専用機に大別される(Fig.1).
細径プローブは内視鏡の鉗子孔から挿入し,病変を直視下に超音波を走査するため,小病変でも的確に描出できる.表在病変の診断には20MHzの高周波プローブが適する.高周波は分解能が良好で表層の詳細な観察に優れる一方,深部減衰が強いため,隆起性病変の深部や壁外の観察は難しい.
内視鏡と一体になっているEUS専用機は探触子が大きく,広範囲の鮮明な画像を得やすい.専用機の周波数は5〜12MHzで切り替えられ,さまざまな病変を観察できる.ただし,内視鏡と超音波の描出部位がずれるため,凹凸の乏しい小病変は部位の同定が難しい.進行癌や大きな粘膜下腫瘍(submucosal tumor ; SMT),系統的なリンパ節転移診断には専用機が適する.
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