Japanese
English
今月の主題 内視鏡医も知っておくべき病理診断リファレンス—上部消化管腫瘍
主題アトラス
胃:腸型の腺腫・分化型癌
Intestinal-type Adenoma and Differentiated-type Adenocarcinoma of the Stomach
藤原 美奈子
1
Minako Fujiwara
1
1九州医療センター検査科病理・病理診断科
キーワード:
管状腺腫
,
分化型癌
,
腸型
,
p53
,
Ki-67
Keyword:
管状腺腫
,
分化型癌
,
腸型
,
p53
,
Ki-67
pp.399-403
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403201998
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概念・定義
腸型の腺腫の多くはH. pylori(Helicobacter pylori)感染に伴う慢性萎縮性胃炎を背景に発生する境界明瞭な良性上皮性腫瘍で,腸管上皮に類似した腫瘍細胞が管状に増殖する(Fig.1,2).腫瘍細胞の間質や脈管への浸潤・侵襲はなく,転移も伴わない.一方,腸型の分化型癌は同じく腸管上皮に類似した腫瘍性細胞が主に管状,あるいは部分的に乳頭状に増殖した悪性上皮性腫瘍で,深達度や分化度によってしばしば間質や脈管への浸潤・侵襲を伴い,リンパ節などへの転移を伴う1).
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