Japanese
English
今月の症例
憩室様の深い陥凹を呈した内反性増殖性早期胃癌の1例
A Case of Inverted Early Gastric Cancer with Deep Depression like a Diverticulum
佐藤 俊
1
,
長南 明道
1
,
三島 利之
1
,
石山 秀一
2
,
遠藤 希之
3
Shun Sato
1
,
Akimichi Chonan
1
,
Toshiyuki Mishima
1
,
Shuichi Ishiyama
2
,
Mareyuki Endo
3
1仙台厚生病院消化器内視鏡センター
2仙台厚生病院消化器外科
3仙台厚生病院病理診断・臨床検査科
pp.124-127
発行日 2013年2月25日
Published Date 2013/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113714
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〔患者〕 60歳代,男性.
〔現病歴〕 主訴は特になし.検診の胃X線検査で要精査となり,近医で上部消化管内視鏡検査を受けたところ,前庭部前壁に病変を認め,精査加療目的で紹介となった.
〔胃X線検査所見〕 腹臥位充盈像では,前庭部前壁に長径2cm大の,立ち上がりが急峻な周囲隆起を伴う深いバリウム斑を認めた(Fig. 1a).二重造影像では,陥凹辺縁の大部分は平滑かつシャープであるが,一部に棘状のはみ出しがみられた.また,ひだ集中や胃壁の伸展不良は認めず,隆起部の粘膜模様は周囲の萎縮粘膜と同様だった(Fig. 1b).側面像では,あたかも憩室のような,中心に深い陥凹を伴うなだらかな陰影欠損として描出された(Fig. 1c).圧迫像では,陥凹はしっかりと残るが,周囲隆起の伸展性は良好であった(Fig. 1d, e).
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