特集 図説 胃と腸用語集2012
疾患〔咽頭・食道〕
食道良性腫瘍(benign esophageal tumors)
小澤 俊文
1
1佐藤病院消化器内科
pp.732
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113315
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食道に生ずる良性腫瘍には様々なものがあるが,大部分は平滑筋腫(Fig. 1a)で70~90%を占める.他には乳頭腫(Fig. 1b, c),顆粒細胞腫(Fig. 1d),脂肪腫,リンパ管腫,海綿状血管腫,pyogenic granuloma(lobular capillary hemangioma,Fig. 1e),線維腫,fibrovascular polypなどが挙げられる.乳頭腫以外は食道扁平上皮で覆われているため粘膜下腫瘍の形態を呈する.
ほとんどが無症状であり,多くは内視鏡検査あるいは食道X線造影検査の際に偶然発見される.fibrovascular polypなど4~5cmを超える巨大な腫瘤になると嚥下障害圧迫感を訴えたり,口腔内への腫瘤逸脱などを来すことがある.
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