特集 図説 胃と腸用語集2012
画像所見〔胃〕
稜線状発赤(Kammrötung)
岡﨑 幸紀
1
,
竹尾 幸子
1
1防府消化器病センター防府胃腸病院
pp.691
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113285
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ドイツ語のKammrötungである.表層性胃炎の胃鏡所見として,1956年刊行のHenning Nの書に記されている1).胃の皺襞の頂上を,幅をもった発赤が帯状に続いている所見である.
わが国では胃鏡が普及しなかったこと,胃カメラでは診断困難であったことから,ファイバースコープの時代になった1970年代の後半からこの所見が記載されるようになった.欧米では体部を中心に皺襞頂上部にみられているが,日本では前庭部大彎を中心に,数条の縦走する帯状発赤として認められた.
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