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厳しい冬から,漸く春の兆のみえてきた近頃,ベルギーとイギリスで相次いで2つの消化器内視鏡関係の集会が開かれ,最近のヨーロッパの内視鏡の動向を窺い知る機会を得たのでその概況をご報告したい.
その1つは2月24目から3日間,ブラッセル・ヒルトンホテルで,ベルギー消化器内視鏡学会主催のもとで開かれた第3回ブラッセル国際シンポジウムであった.今回のテーマ“What's new in endoscopy of the upper digestive tract in relation to radiology and surgery”が示すように,主題は胃炎,肝腫瘍,胆石,膵炎等の多岐にわたるものであったが,topicsはやはり,endoscopic coagulationとpapillotomyであった.初日午後のlaser in endoscopyのsessionでは,まずSilversteinら(Washington)によるイヌの実験潰瘍に対するendoscopic electrocoagulationとheater probeの最近の研究についての報告があり,次いでBrunefaud(フランス),Nach,Fruhmorgen(ドイツ)らにより,ヒトあるいは動物に対するlaser photocoagulationの成績の報告があった.議論はhigh powerを使用することの安全性,Neodymium-Yag laserとArgon-lon laserの優劣,あるいは再出血の問題などにっいて沸騰したが,最後にSilversteinによる,CO2ガスを併用することによって,その安全性と効率を高めることができるという報告は,今後の方向を示すものとして注目をひいた.
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