Japanese
English
今月の主題 胃癌の浸潤範囲・深達度の判定(1)
主題
切除胃拡大撮影による癌浸潤範囲診断の試み
The Diagnosis of Infiltration of Gastric Cancer by Means of Magnified Roentgenograms
清成 秀康
1
,
古賀 充
1
,
田中 誠
1
,
野辺 奉文
1
,
古沢 元之助
1
,
稲倉 正孝
2
,
古賀 成昌
3
H. Kiyonari
1
1国立病院九州がんセンター
2宮崎医科大学放射線科
3鳥取大学医学部第1外科
pp.1009-1015
発行日 1977年8月25日
Published Date 1977/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112591
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X線による胃癌浸潤範囲の診断は,さまざまの所見を組み合わせることによって行なわれる.
充満像の辺縁,二重造影像の辺縁やバリウム斑,粘膜すう壁先端の変化などは,胃癌の性状診断の決め手になるとともに,病変の範囲とも密接な関係がある.胃癌が陥凹型であると隆起型であるとを問わず,健常部分との間に明瞭な高低差を示す場合は,上記の所見によって境界を診断することが可能である.しかし,進行癌にしても早期癌にしても,きわめて微妙な粘膜変化をもって健常部へ移行するものも,日常少なからず経験するところである.このような場合には,二重造影像で表現される胃小区模様によって,境界を推定しているのが現状である.
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