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編集後記
佐野 量造
pp.1207
発行日 1974年9月25日
Published Date 1974/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111897
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胃及び小腸,大腸にポリープが共存する疾患として,家族性大腸ポリポージス,Gardner,Peutz-Jeghers,Cronkhite-Canada症候群を胃腸管の特殊なポリポージスとして特集を試みた.
家族性大腸ポリポージスは大腸の病変であるとの概念が固定化されていたが,胃にも高頻度にポリープの合併することが判明し,またその大部分の症例に潜在性の骨病変が証明され,本症とGardner症候群との異同に関する論議に結論が出された感がある.これらの業績は宇都宮博士を中心とする研究グループの長年月にわたる努力の成果である.教科書的な既成概念でものをみているかぎり新しい事実は知られない.少しでも“これはおかしい”と気付いたら“調べてみる”ことの重要性を痛感させられる.
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