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海外文献紹介「シメチジンはランニングに起因した胃腸出血を減らす」
伊藤 克昭
1
1愛知県がんセンター内視鏡部
pp.1356
発行日 1990年11月25日
Published Date 1990/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111587
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消化管出血が持久走の際に起こることはよく知られており,その頻度はマラソン完走者の8~30%,100マイルウルトラマラソン完走者では85%と言われている.著者らは100マイルウルトラマラソンの1時間前と50マイル地点で投与されたシメチジン(1回量800mg)が消化管出血を抑制できるか否かを検討した.対象は1989年に行われたある100マイル耐久レース参加者82名のうちレース前後のアンケートと便潜血検査に協力した25名で,シメチジン投与群は9名,非投与対照群は16名であった.年齢構成,性別,トレーニング歴には有意の群間差はなかった.便潜血検査はヘモカルト法で,レースの1週間前の3回分とレース後最初の3回分の排便について施行された.
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