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初心者講座 胃X線検査のポイント―私の検査法
6.二重造影像の撮り方(1)―幽門部から胃角部
Radiological Examination of the Stomach: My Routine Practice
八百坂 透
1
Toru Yaosaka
1
1札幌厚生病院消化器科
pp.754-755
発行日 1990年6月25日
Published Date 1990/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110976
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はじめに
現在,わが国で使用されている消化管のX線診断装置はほとんど遠隔操作型X線テレビ装置である.筆者が初心者として教えていただいたころ(約20年前)には暗室透視撮影装置があり,大変良い写真が撮れていたように記憶している.管球のオーバーヒートと密閉された部屋,無知と稚拙のゆえもあって汗びっしょりであったことが想い出される.一方,現在の遠隔TVはそう汗水たらさなくても,そこそこの写真が撮れる装置ではある.はっきり言ってその画質は満足のいくものではない.しかしながら,実際にはこの遠隔TVで胃のX線診断をしなければならないのが現状である.
精密検査で納得のいく写真を撮りたいときは近接TVで行うべきである.また,ゾンデを用いて胃液を吸引除去したのちバリウムおよび空気量を調節したり,被険者の体位を自分で変えたり,ふとんなどの小物も上手に使うべきである.精密バリウムの撮り方にはそれぞれの好みや流派があり,またこのシリーズでも執筆される方がおられるので本稿では割愛し,遠隔TVでのルーチン検査法について述べる.
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