今月の主題 前癌病変としての胃潰瘍とポリープの意義
胃潰瘍の部
胃潰瘍の癌化についての臨床的ならびに実験的研究
間島 進
1
1東北大学医学部槇外科
pp.685-690
発行日 1968年6月1日
Published Date 1968/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110804
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太田先生,今井先生,長与先生が,病理学者の立場から,この問題を論じられたので,私は臨床家の立場からこの問題を考えてみたいと思う.
従来,私は,胃潰瘍および胃癌で切除された標本の病理組織学的研究成績から,胃潰瘍の癌化を支持してきた.これには反対論者も多く,それらの主張を吟味するにつれ,正直にいって,現在では,すでに癌が出来上ってしまった標本で,胃潰瘍の癌化を論ずることは非常にむずかしいと考えている.それにも拘らず,私は胃潰瘍より癌が発生すると考えている.以下,その根拠について述べる.
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