今月の主題 胃集団検診と早期胃癌
症例
経過観察中に潰瘍の消失した早期胃癌
中沢 三郎
1
,
早川 礼介
1
,
古橋 貞臣
1
,
坪井 靖治
1
,
永井 佋之介
1
,
渡会 錦資
1
,
小島 康彦
1
,
加藤 寿彦
1
,
北村 公男
1
1名古屋大学医学部青山内科
pp.173-175
発行日 1968年2月25日
Published Date 1968/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110643
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Ⅰ.まえがき
早期胃癌症例の増加と共に,潰瘍性病変のあるものは経過観察中にX線ならびに,内視鏡所見が著しく変化し,初回検査時良性潰瘍と診断され,その後の検査により早期胃癌の所見を呈してくる例,あるいは潰瘍が縮少ないし消失する例などが多く報告されるようになった.私共は胃集検により胃潰瘍疑診とされ内視鏡検査により幽門部前壁の良性潰瘍と診断,内科的治療により潰瘍の消失をみたが,検査を重ねてゆくうらに,Ⅱc型早期胃癌としての所見が明らかとなった例を経験した.
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