研究会紹介
北九州胃カメラ研究会
白根 友吉
pp.110-111
発行日 1968年1月25日
Published Date 1968/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110604
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〈沿革〉
九州における胃カメラ検査の草分けは昭和30年にさかのぼる.大阪厚生年金病院より九州厚生年金病院内科部長として北九州に転任して来られた故光野儀先生もその開拓者の一人である.同先生は昭和31年Ⅲ型カメラで始められ,翌32年7月より同病院で胃カメラをルーチンの検査として導入した.北九州では次いで34年市立若松病院飯野治彦が胃カメラ検査を取り入れ,その後間もなく八幡製鉄所病院でも古賀正道を中心に胃カメラ検査がスタートし,同病院に赴任した中村裕一が加わった.本研究会の創立は詳かではないが,35年1月に光野先生の音頭で厚生年金病院で開かれた“胃カメラフィルム読影会”がその嚆矢とされている.略時期を同じくして門司労災病院白石正士,市立八幡病院蔵本一郎,市立門司病院大島道雄及び市立小倉病院福元哲四郎等も本会に参加するようになり会員も逐次増加した.本会の創立者で,かつ会の中心でもあった光野先生は39年8月に急逝されたが,その遺志は今目まで会員にうけつがれ,従来の“読影会”が発展して“所見会”と呼称されるようになり,会場は各病院廻り持ちという現在の形式が整い,この会は益々活況を呈している.なおこの間に中央より村上忠重,白壁彦夫,市川平三郎信田重光及び山田喬の諸先生方,最近では城所仇先生方の特別講演或は九大よりの特別出演などあり会員一同益裨されることが大きかった.
一方,会員の研究発表も本会創立当時より関係同好会,学会等に活発に行なわれているが,内容も多岐に亘り,数も相当数にのぼり,会員の努力の一端をうかがわせている.
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