今月の主題 慢性胃炎2
綜説
慢性胃炎の外科的療法について
浜口 栄祐
1
,
大島 昌
1
,
宇都宮 譲二
1
,
根岸 浩司
1
,
渡辺 正道
1
,
宮永 忠彦
1
,
仙石 耕一
1
,
酒井 忠金牙
1
,
松峯 敬夫
1
,
豊田 成
1
,
松本 和彦
1
,
川村 展弘
1
1東京医科歯科大学医学部第2外科学教室
pp.1391-1398
発行日 1967年11月25日
Published Date 1967/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110458
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慢性胃炎は実に多い疾患であり,病理学的にはその本態が明確にされていない.ましてや臨床的に議論が多く,未解決の問題が山積している.それ故に消化器病の学会では常に議論の一焦点となっている.この春の日本医学会総会でもシンポジウムの1主題として採り上げられ,種々の方面から討論がなされた.学会発表では時間の制限などで意を尽さなかった点や発表を割愛した点もあった.今度そのシンポジウムの内容をまとめて本誌の特集として発表することになったのを機会に口演内容に少し筆を加えることにした.
私ども外科医の勤めは,ここ10余年間に手術した患者の遠隔成績を明らかにし,それを基にして術前の諸症状や手術標本の検査所見などと対比し,術後の検査所見とも照らし合せて手術禁忌と手術適応とを決定することと,外科医でなくてはできない面の研究から本症の本態究明になんらかの寄与をすることである.
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