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書評「Advances in Drug Therapy of Gastrointestinal Ulceration」
「Advances in Drug Therapy of Gastrointestinal Ulceration」: Biological Council Symposium on Drug Action
小林 絢三
1
1大阪市立大学
pp.138
発行日 1990年2月25日
Published Date 1990/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110378
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消化管粘膜は,様々な外的(ストレス,食物,薬剤など)ならびに内的(胃液,腸液など)な傷害因子に曝露されているが,その結果,粘膜にはびらん,潰瘍などが発生する.これらの病態は良性であるにしても,出血などを惹起し,致命的な場合もありうる.この病態,すなわち存在ならびに質的診断についてはわが国の卓越した方法論により相当のところまで明らかにされたと言えるが,その病因あるいは詳細な病態については未だ不明な点が多く,その大部分において欧米に追随しているのが現状と言える.すなわち,分子生物学領域においてしかりである.
本書は,ロンドンで毎年春に開催される“The Biological Council Symposium on Drug Action”の記録であり,1988年に開催されたのは38回目に当るという.テーマとして消化性潰瘍を中心としたgastrointestinal ulcerationが選ばれ,また,organizerとしてA. GarnerとB. J, R. Whittleが指名されている.両研究者とも,消化管粘膜病変に対する実験病態生理学の分野において世界をリードする学者である.
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