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書評「救急疾患の画像診断」
小濱 啓次
1
1川崎医科大学
pp.144
発行日 1985年2月25日
Published Date 1985/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109687
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昨年,日本医学放射線学会第19回秋季臨床大会におけるシンポジウム「Emergency Radiology」の座長を本書の編著者石川教授と共にする機会を得た.このとき,打ち合わせのために聖マリアンナ医科大学放射線医学教室を訪れたことがあるが,その画像診断の現場をみて,これは素晴らしいと思った。それは全科の診断のために必要な画像がすべて放射線科に集められ,患者1人1人について総合的に,適切に,しかも迅速にその診断とコメントがなされていたからである.また各科からの多数の研修医が,指導医のもとにトレーニングを受けていたのも印象的であった.
周知のように,救急疾患には各種各様の疾患があり,どのような患者が来院するかわからない.また病変も1か所であることは少なく,多くの病変が重なって存在している.このような救急疾患の診断,治療において,画像診断の占める比率は大きく,救急患者が来院したときに,このような各種の救急疾患の画像診断を行ってくれる放射線科医がいたり,またそれに相当する医書があればどれほど心強いことだろうと思うのは私1人ではあるまい.
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