入門講座 大腸疾患診断の考え方・進め方・4
便潜血反応・臨床症状
市川 平三郎
1
,
中嶋 義麿
2
,
武藤 徹一郎
3
,
牛尾 恭輔
4
,
渡辺 英伸
5
1国立がんセンター病院
2まろ病院
3大森赤十字病院外科
4国立がんセンター放射線診断部
5新潟大学医学部第1病理
pp.465-470
発行日 1982年4月25日
Published Date 1982/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108874
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便潜血反応
<質問>便潜血反応は,大腸疾患の場合,1日だけでなく,3日法がよいと言われますが,1日だけではどうしてだめでしょうか.
武藤 False negativeが多いからです.これは京都の多田正大先生が,同じ人について1日目と2日目と3日目で偽陽性率がどう変わるかを,内視鏡学会で出された成績がありますが,それによると,control groupは多少false positiveが多くなるけれども,それよりもfalse negativeがずっと減ってくるんです.だから,病変があることがわかっている人で比較すると,3日間やれば99%つかまるということです.
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