一冊の本
消化管X線症例集-専門医のための105例
芦澤 眞六
1
1東京医科大学内科
pp.32
発行日 1982年1月25日
Published Date 1982/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108660
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食道から直腸に至るまでの消化管と,少数例ではあるが膵にみられるむしろ稀だと言ってよい病変が集められている.
編者岡部教授とは,彼がアメリカ留学中の1958年に初めてお目にかかって以来の長い付き合いであり,帰国後消化管を中心とした分野での研究,特に悪性サイクル,特発性小腸潰瘍等の新しい概念の発表などに大いに敬意を払っていたのであるが,当然,良き理解者,良き協力者がいてとのことと思っていた.本書についても,編者の趣旨に賛同された極めて多くの協力者がいたことは頁をめくればすぐにわかることである.これだけたくさんの珍しい症例を集めることは1施設だけでは到底なしうることではない.しかも,とかく興味ある例とわかったものは後でその資料が不十分で後悔先に立たずの思いをすることが少なくないが,本書では各病変を彷彿とさせる見事なX線写真が各症例ごとに呈示されている.集める側も苦労の多い仕事だったと思うが,各症例を提供されたたくさんの方々もさぞ大変なことだったろうと,その1人1人の方々にむしろ執筆されるまでの苦労に大いに敬意を表したい.
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