今月の主題 消化管出血の緊急診断
座談会
消化管出血の緊急診断
青山 大三
1
,
川井 啓市
2
,
竹本 忠良
3
,
渡辺 豊
4
,
城所 仂
5
1杏林大学・放射線科
2京都府立医科大学・第3内科
3東京女子医科大学・消化器内科
4慈恵会医科大学・長尾外科
5順天堂大学・外科
pp.906-917
発行日 1973年7月25日
Published Date 1973/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108571
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城所(司会) 今日は「消化管出血の緊急診断」ということで,その方面の経験の豊富な先生方にお集まりいただきました.文字どおり緊急診断ということを中心にして話を進めてまいりたいと思います.
上部消化管の出血に関しては,以前に「胃と腸」で取り上げたことがございますが,そのときには,緊急の時期から,さらに時期のたった時点までを含めての総括的な話が主であったと思います.実際にそういう症例に当たった場合には,生命を脅かすような患者の状態で入ってくることもありましょうし,どんどん出血していて,見るからに危険を感じさせる状態もあるわけですが,そういった時期にどういう検査をするか,処置ということとも関連づけて検査ということが非常に大事になってくる.ただ,検査だけの目的ではなくて,治療ということをからみ合わせた考え方ということが当然考えられます.一面,ショックの対策であるとか,外科的な問題もかなりこの中には含まれてくると考えられます.
そういった意味で,今日は緊急的な意味合いでの出血の診断ということで座談会を進めていきたいと思います.
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