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海外文献紹介「消化性潰瘍に対する胃手術後に増加する他部位における癌のリスク」
古松 了昭
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1愛知県がんセンター消化器内科
pp.410
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108034
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Increased risk of cancer at multiple sites after gastric surgery for peptic ulcer: Caygill CPJ, et al(Gut 28: 924-928, 1987)
消化性潰瘍に対する手術と術後の胃癌のリスクとの関連について幾つかの研究が行われている.十二指腸潰瘍と胃潰瘍の患者について著者らが過去に行った検討では,術後20年以上では両疾患とも胃癌のリスクが高かった.術後20年以内では胃潰瘍のほうは高リスクであるが,十二指腸潰瘍のほうは低リスクであった.このように発癌性が高まるメカニズムとして胃の手術により胃低酸症となり細菌の増殖を来し,発癌物質が産生されるという仮説が考えられる.この発癌物質が局所的のみでなく遠隔的にも作用しうる可能性がある.この仮説を検証するために著者らはSt. James病院で1940~1960に胃手術を受けた5,018人の患者を対象として他部位における癌死亡のリスクを検討した.
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