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海外文献紹介「クローン病についてのディレンマー―クローン病と虫垂切除」
小林 世美
1
1愛知県がんセンター第1内科
pp.1642
発行日 1978年12月25日
Published Date 1978/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107566
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The Dilemma of Crohn's Disease―Crohn's Disease and Appendectomy: P. Kovalcik, L. Simstein, M. Weiss, J. Mullen (Dis. Colon & Rectum 20: 377~380, 1977)
外科医は,急性虫垂炎として開腹する患者で,限局性回腸炎を発見することが稀でない.穿孔,痩孔形成,閉塞などがなければ,急性回腸炎では小腸切除は行われない.この際,異常のない虫垂の取扱いに関し議論がある.虫垂切除賛成論は,切除しておけば,将来腹痛がおこった際に,虫垂炎の除外ができるという.一方反対論は,クローン病の患者では,将来糞瘻形成をおこしやすくするから,不必要な虫垂切除をすべきでないという.
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