学会印象記
第26回日本消化器内視鏡学会総会―膵・胆を中心に
小野 美貴子
1
1杏林大学第1外科
pp.226
発行日 1984年2月25日
Published Date 1984/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106964
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1983年11月16日から3日間にわたって大阪で開催された第26回日本消化器内視鏡学会総会は,大柴会長以下教室員の皆様の御努力の甲斐あって,約2,000名の会員が集い,成功裡に終了した.プログラムには数々の興味深いテーマが目白押しで,取捨選択に困難を感ずるほどであったが,ここでは主に膵・胆に関した部門の印象を述べてみたい.
まず初日のワークショップ“内視鏡的biliary drainage”は,同法が閉塞性黄疸に対する内視鏡的治療法として脚光を浴びている今,誠にタイムリーな話題として多くの聴衆を動員した.胆道スコープを用いる経皮的アプローチと十二指腸スコープを用いる経乳頭的アプローチの双方の手技が映画で示され,各自の使用するチューブ類の入手先や価格が呈示されるなど,本法の普遍化に重きを置いた展開であった.黄疸の治療に対する本法の位置づけは,その一般論が示されたが,外科的減黄術との兼ね合いは今後の問題として残された.
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