海外だより
ドイツ留学体験記(1)
木村 理
1
1東京大学第1外科
pp.736-737
発行日 1992年6月25日
Published Date 1992/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106914
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世界がドイツ統一,湾岸戦争,ソビエト連邦の消滅と揺れ動く中,私は2年3か月余りをドイツで過ごしている.1990年1月ド旬に来独し,4か月間Hessen州Marburgでドイツ語を学んだ後,Bayern州WurzburgのWurzburg大学Medizinische Poliklinikで膵臓,特に急性膵炎の発生病理,治療についての研究を始め,現在に至っている.
Wurzburgはドイツの中央やや南,Frankfurtの東110km,Munchenの北西270kmに位置し,ロマンチック街道の起点として有名である.日本で人気の高いRothenburgはWurzburgの南約70kmの所にあり,アウトバーンを飛ばせば20~30分で着く.Medizinische PoliklinikはWurzburg中央駅と街の中心部とを結ぶ線上にあり,駅まで徒歩で数分,街の中心まで7~8分である.研究室は緑に囲まれた2階建ての落ち着いた建物にあり,すぐそばにRoentgenが1895年にX線を発見した物理学教室の建物や,Virchowが病理解剖学の教授として講義に使った講堂がある.
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