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最初のヨーロッパDigestive Disease Week(DDW)―正式にはFirst United European Gastroenterology Week(UEGW)―がギリシアの首都アテネにおいて,1992年9月25日~30日の6日間にわたって開催された.この学会は,従来4年ごとに開かれていたInternational Congress of GastroenteroiogyとEuropean Congress of Digestive Endoscopyに代わるもので,ヨーロッパにおける7つの主な学会の賛同を得て今年から毎年開かれることになったものである“ヨーロッパにおける最初の試み”ということが理由ではないと思うが,最初のDDWがアテネで開催されるということは,近代オリンピックが1896年にアテネで最初に開かれたことと考えあわせると,何か偶然のようには思えず,ヨーロッパ文明の原点はやはりギリシアなんだなあと,あまり意味のない感慨にふけっている.
今回の会長はThessaloniki大学(ギリシア)のC. Arvanitakis教授で,会場はアテネ市の中心部から車で約20分ぐらい行ったところの海辺にあるpeace and friendship stadiumという建物である.遠くから眺めると白い大きなホットケーキのように見える.アテネは埃っぽく,街全体が少し汚れた感じで,透明感のある地中海の街という期待とは違っており,やや失望した.後で聞いたところによると,この時期,地中海対岸のアフリカから砂塵が風に乗ってやって来て,アテネの乾燥した気候が加わり砂埃を舞い上げているらしい.市街地のホテルから学会場までシャトルバスが出ていたのでそれを利用したが,本数は非常に少なかった.
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