コーヒーブレイク
ヨーロッパ雑感
U. Y.
pp.820
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203140
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日独がん会議がドイツのキールであった.6月24日にハンブルグの空港に降りると,気温は10℃で雨であった.キールはそこから汽車で1時間半あまりだが,この会議中ずっと雨模様で,10〜11℃の寒い毎日が続いていた.夜は短く,朝は4時には明るくなり,11時にならないと夜が訪れない.暖房がないと寒い毎日である.しかしキールの街は静かで,きれいである.新聞の天候の欄をみると,東京は夏で,パリは22〜27℃で晴であった.
会議が終わると早々にキールを逃げ出し,ハンブルグから2時間もかからずにパリに着くと,うって変わって天気はよく,気温もほどほどで,ほっとした.2時間で別世界である.ところがパリはドイツとは違って雑種の集まりの街で,フランス人とは何かといつも考えさせられる.街には観光客がたくさんいて,何となく落ち着かないが,病院の中に入ると本当にパリに来た気持ちになる.しかし金髪や黒い髪,青や黒い瞳など,雑種の国であることには変わりがない.態度は日本人のように決して静かではない.一見激しく見える話し方や態度に慣れるまでは,ちょっと戸惑う.
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