Japanese
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今月の主題 表面型大腸腫瘍―肉眼分類を考える
主題
1.病理からみた表面型大腸腫瘍肉眼分類の問題点
表面型大腸上皮性腫瘍の肉眼分類とその病理学的問題―特に微小癌について
Superficial Colorectal Tumor: Its Macroscopic Classification and Clinicopathological Issues with Special Reference to Minute Carcinoma
下田 忠和
1
,
池上 雅博
1
,
田中 知行
1
,
藤谷 幹浩
2
,
前納 健二
2
Tadakazu Shimoda
1
1東京慈恵会医科大学第2病理
2早期胃がん検診協会
キーワード:
大腸腫瘍
,
表面型腫瘍
,
微小癌
,
肉眼分類
Keyword:
大腸腫瘍
,
表面型腫瘍
,
微小癌
,
肉眼分類
pp.19-26
発行日 1994年1月25日
Published Date 1994/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105646
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要旨 5mm以下の表面型大腸腫瘍174病変を陥凹型と隆起型に分け,腫瘍部分の大きさ,腫瘍部粘膜厚,腫瘍の粘膜内全層性置換率を求め,微小病変の肉眼分類の問題点,更に大腸壁(特に粘膜構造)の特徴から大腸の微小腫瘍が胃と同等に扱えるかを検討した.その結果,陥凹を有する腫瘍性病変は腫瘍の粘膜内全層性置換率が高く,隆起性病変はそれが低かった.また絶対陥凹と相対陥凹では粘膜内全層性置換率に差はなかった.しかし陥凹性腫瘍であっても辺縁隆起がみられる頻度が高く,臨床的には隆起のみで捉えられることもある.したがって5mm以下の表面型腫瘍は微小癌,陥凹(+)・(-)とすることが普遍的と考えられた.
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