リフレッシュ講座 胃の検査手技の基本・4
より質の高い超音波内視鏡検査にするための工夫
芳野 純治
1
,
杉山 和久
1
1藤田保健衛生大学第二病院内科
pp.1231-1235
発行日 1997年8月25日
Published Date 1997/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105036
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はじめに
超音波内視鏡検査(EUS)は内視鏡先端に高周波超音波振動子を装着し,消化管内腔から走査することにより,高解像度の超音波断層像を得る目的で開発された検査法である.胃内腔でEUSを走査すると,上部消化管造影検査,内視鏡検査に比較して病理組織学的所見のルーペ像にほぼ対応する胃壁の断層面を直接描出することが可能である1).これにより,病変の内部所見と周辺の層構造との関係などが客観的に表示することができる.胃病変では,胃潰瘍の深さや,線維叢の拡がり,胃粘膜下腫瘍の質的診断,胃癌の深達度診断やリンパ節転移の存在診断などに臨床応用されている.本稿では胃疾患に対するEUSにおいて,より質の高い検査にするための工夫を実際の症例を呈示し述べる.
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