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編集後記
西俣 寛人
pp.776
発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104216
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診断学的にも,臨床病理学的にも,今までの理論では解釈できない胃癌が多く発見されるようになり,それらの胃癌を粘液形質から分類することで,新しい理論が確立できそうである.胃型の分化型胃癌の形態的特徴,臨床病理学的特徴を把握することで,胃癌の臨床が進歩しそうである.
序説で小野も述べているように,胃型の分化型胃癌が注目されているのは,胃癌の増殖進展に伴って分化型癌が低分化型癌に変化する可能性が報告されていること,胃型の分化型癌は悪性度の高い癌が存在すること,粘膜面での形態的変化が乏しい症例が多いこと,高分化型腺癌で腺窩上皮や幽門腺上皮に類似した細胞形態を示すために生検で正確な診断が難しいためと考えられる.
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