早期胃癌研究会
1996年1月の例会から
長廻 紘
1
1群馬県立がんセンター
pp.651
発行日 1996年4月25日
Published Date 1996/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104137
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1996年1月の早期胃癌研究会は,1月17日(水),長廻紘(群馬県立がんセンター)の司会で行われた.
〔第1例〕54歳,女性.胃悪性リンパ腫,胃平滑筋肉腫(症例提供:多摩がん検診センター 東 馨).
X線・内視鏡所見とも川口(東京医大4内)が読影した.X線所見では,非上皮性隆起が3個,うち2個が強いて言えばリンパ腫,残りが平滑筋腫であり,胃上部の大きな隆起はsm massive,その他は深達度不明と診断した.内視鏡所見では4つの隆起があり,リンパ腫ならびらん形成があってもおかしくない大きさだが,それがないのでSMTとしか言えないとした.馬場(癌研内科)がX線所見について,萎縮の少ない背景粘膜に,輪郭がいびつで表面が正常に近いSMTが多発しており,リンパ腫と診断できるとした.
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