Japanese
English
今月の症例
2.臨床所見において隆起型を示した未分化型早期胃癌の1例
II. Undifferentiated Early Gastric Carcinoma, Report of a Case
萩野 真
1
,
坂井 徹
1
,
石川 靖二
2
,
湧谷 純
3
Makoto Hagino
1
1神戸協同病院内科
2神戸協同病院外科
3神戸協同病院病理
pp.10-11
発行日 1999年1月25日
Published Date 1999/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102912
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〔患者〕59歳,男性.高血圧で当院外来通院中であった.特に自覚症状はなかったが,1998年2月21日に検診目的の胃内視鏡検査を施行したところ,前庭部後壁に隆起性病変を指摘され,生検にてGroup Ⅴ,低分化腺癌と診断された.
〔胃X線所見〕仰臥位第2斜位二重造影(Fig.1a, b)で前庭部後壁に低い隆起(以下病変部A)にやや高い隆起(以下病変部B)が重なる双子山型の隆起性病変が認められた.病変部A,病変部Bともに円形で辺縁は整であった.バリウムを薄く溜めた撮影(Fig.1a)では病変部Aは透亮像,病変部Bはその辺縁が接線像として明瞭に描出された.バリウム層をやや厚くした撮影(Fig.1b)では病変部Bが透亮像として描出された.拡大率を補正すると,病変部Aは直径10mm,病変部Bは6mmと計測された.
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