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書評「炎症性腸疾患―潰瘍性大腸炎とCrohn病のすべて」
多田 正大
1
1京都がん協会
pp.970
発行日 1999年7月25日
Published Date 1999/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102770
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最近,炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease; IBD)が目立って増加している.しかし早期発見・治療で完了する大腸腫瘍と異なり,IBDは鑑別診断も治療も一筋縄ではゆかない.免疫異常が発症と治癒遷延に関与していることは明らかであるが,どう治療に結び付けるかが難しく,臨床医を悩ますところである.系統的にまとめた指導書も少ない.
このような折,武藤徹一郎,八尾恒良教授ら,わが国のIBD診療をリードする第一人者らによって編纂された「炎症性腸疾患」が刊行された.IBDに関するすばらしい書籍が編集されているとの噂は耳にしていたが,久しく待たれていた大著である.
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