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海外文献紹介「高齢入院患者における抗生剤関連性下痢の発生に果たすカンジダの役割」
比島 恒和
1
1関東逓信病院消化器内科
pp.705
発行日 1991年6月25日
Published Date 1991/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102570
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Role of candida in pathogenesis of antibiotic-associated diarrhoea in elderly inpatients: Danna PL, et al(Lancet 337 :511-513, 1991)
抗生剤関連性下痢の原因としてc. difficile toxinの関与が提唱されているが,それが検出されるのは35~40%で,残り60~65%は原因不明である.抗生剤関連性下痢とは抗生剤が投与されて1日4回以上の無形便を排出するものとした.そのうちで糞便中に病的細菌や寄生虫卵がなく,更に糞便中のC. difficile toxinが陰性の高齢入院患者24人(平均74±5.9歳)を対象に,カンジダの役割について調べた.平均抗生剤投与日数は15.9±8.6日,原病が胃腸疾患であるものは除外した.なお,対照として性,年齢がマッチした下痢を伴わない抗生剤投与例と,抗生剤を投与されていないもの,それぞれ24人を選んだ.
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