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編集後記
飯田 三雄
pp.588
発行日 1991年5月25日
Published Date 1991/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102548
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本号と次号の2号にわたって潰瘍性大腸炎とCrohn病の長期経過が主題として取り上げられる.当初の企画では両疾患を一括して"炎症性腸疾患の長期経過"として取り扱う意見もあったが,病因はともかく全く別個の疾患であるので2号に分けて編集することになった.
潰瘍性大腸炎は直腸から始まって漸次口側に進展していくと成書には記載されているが,実際の臨床では病変の口側への進展はそれほど高率に観察されるものではなく,直腸よりもむしろ口側結腸のほうが強い活動性を示す症例も散見される.また発症から10年以上の長期経過例では,再発・再燃に対する管理よりも大腸癌合併の監視が重要な課題となる.本号はこれらの問題を中心に,本症の長期経過が論じられている.
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