Japanese
English
今月の主題 多発胃癌─最新の知見を含めて
序説
多発胃癌―最新の知見を含めて
Introduction
長南 明道
1
Akimichi Chonan
1
1仙台厚生病院消化器内視鏡センター
キーワード:
多発胃癌
,
同時・異時性
,
診断
,
サーベイランス
,
Helicobacter pylori除菌
Keyword:
多発胃癌
,
同時・異時性
,
診断
,
サーベイランス
,
Helicobacter pylori除菌
pp.8-10
発行日 2011年1月25日
Published Date 2011/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102100
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はじめに
本誌において2005年に「胃癌EMR後の異時性多発を考える」が主題に取り上げられてから約5年が経過し,多発胃癌を取り巻く状況はかなり変化している.すなわち,診断面ではハイビジョン内視鏡や拡大内視鏡,NBI(narrow band imaging)などのimage-enhanced endoscopyが開発され,診断精度が高くなり,多発胃癌の見逃し病変の減少,あるいはこれまで発見が困難であった病変の診断能向上が期待されている.一方,治療面では胃の分化型粘膜内癌の標準的治療としてESD(endoscopic submucosal dissection)を中心とする内視鏡治療がほぼ確立されたことで,癌の発生母地である胃粘膜が大量に残存することとなり,多発胃癌の取り残しや治療後の多発胃癌発生が問題となっている.このような新たな状況を踏まえ,多発胃癌を取り巻く問題点を整理し序説としたい.
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