Japanese
English
今月の主題 早期胃癌のIIb進展範囲診断
序説
早期胃癌のIIb進展範囲診断の問題点
Introduction
浜田 勉
1
Tsutomu Hamada
1
1東京都東部地域病院内科
キーワード:
IIb型早期胃癌
,
随伴IIb
,
進展範囲
,
拡大内視鏡
,
NBI
Keyword:
IIb型早期胃癌
,
随伴IIb
,
進展範囲
,
拡大内視鏡
,
NBI
pp.10-13
発行日 2010年1月25日
Published Date 2010/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101830
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時代的要請
早期胃癌の拡がりは従来の外科的手術において切除範囲を決めるうえで重要であったが,胃では食道におけるヨード染色のような容易でかつ明瞭に癌進展を観察できる方法がなかったため,多くの先達がその診断に苦慮してきた.さらに近年,早期胃癌に対するESD(endoscopic submucosal dissection)による内視鏡治療の開発・普及に伴い,広範囲の粘膜切除が可能となり,その実施に当たっては深達度診断のみならず病巣全周の正確な境界診断が必要となってきた.特に,通常内視鏡観察では困難とされてきた癌に随伴するIIb病変の進展範囲診断の重要性が指摘され,この点を指向した拡大内視鏡やNBI(narrow band imaging)など種々の診断技術の進歩が認められている.現時点で,これら最新の診断技術がIIb進展範囲診断をいかに可能にしているか,その到達点と残された課題を検討するのは時代的要請と言える.
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