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書評 ―誰も教えてくれなかった―乳腺エコー
尾羽根 範員
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1住友病院診療技術部超音波技術科
pp.1051
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542104019
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「何となくおかしい」が理論的に裏付けられる書
何ともインパクトのあるタイトルの書である.乳房超音波を解説しようとすると,どうしても疾患を列記してその画像所見の特徴は……となる.いきおい検査もその所見に適合する画像を見つけようとする.検査の導入や総合的な解説としてはそれで間違いではないのだが,本書はそれと全く違う方向から切り込んでおり,まさに『誰も教えてくれなかった乳腺エコー』である.
高分解能の装置を駆使して,普段最も多く見ているであろう正常乳腺の構造を,その画像の成り立ちから徹底的に解説を加えている.正常構造を知ってこその異常所見であるということを痛感させられ,それが小さな病変や鑑別困難な症例を見分ける道だと著者は説いている.
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