Japanese
English
今月の主題 胃癌に対する内視鏡スクリーニングの現状と将来
序説
胃癌に対する内視鏡スクリーニングは本当に有効か
Introduction
芳野 純治
1
Junji Yoshino
1
1藤田保健衛生大学第二病院内科
キーワード:
胃癌
,
内視鏡検査
,
スクリーニング法
,
検診
,
内視鏡検診
Keyword:
胃癌
,
内視鏡検査
,
スクリーニング法
,
検診
,
内視鏡検診
pp.1137-1138
発行日 2008年7月25日
Published Date 2008/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101433
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はじめに
胃癌のスクリーニング検査は,以前にはX線検査を行い,その後に精密検査として内視鏡検査,生検が行われていた.その後,食道・胃・十二指腸までを観察するpanendoscopyと呼称して内視鏡検査をスクリーニング法として用いることが提唱された.そして,1980年代前半において,X線検査あるいは内視鏡検査のどちらの検査を先にスクリーニング法として行うかについては大いに検討され,本誌でも18巻1号「臨床の場における上部消化管スクリーニング法―X線と内視鏡」(1983年),19巻1号,2号「Panendoscopyの評価(1),(2)」(1984年)に取り上げられている.
その後,内視鏡検査の検査件数は増加し,現在ではほとんどの施設において,スクリーニングとしてのX線検査件数は極めて少なくなり,内視鏡検査が主として用いられるようになっている.これには生検により病理診断を直ちに行うことができることの他に,内視鏡機器の改良により鮮明な画像が得られるようになったことや,操作性が良好になったことより"胃内視鏡検査は胃X線検査に比べ胃癌発見率が高い"と多くの内視鏡医が考えていることによるのであろう.
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