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今月の主題 消化管の炎症性疾患診断におけるX線検査の有用性
序説
消化管の炎症性疾患診断におけるX線検査の有用性
Introduction
牛尾 恭輔
1
Ushio Kyousuke
1
1国立病院九州がんセンター
キーワード:
消化管の炎症性病変
,
X線診断理論
,
ゲーテ
,
形態学
,
変形の診断学
Keyword:
消化管の炎症性病変
,
X線診断理論
,
ゲーテ
,
形態学
,
変形の診断学
pp.941-945
発行日 2003年6月25日
Published Date 2003/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100830
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はじめに
通常の炎症性病変のほとんどは,粘膜上皮から生じるため,炎症の場も粘膜を主体としている.ゆえに粘膜面を描き出す造影X線検査と内視鏡検査は,診断するうえで必須である.両者は車の両輪のごとく,互いに補完的な関係にある.また炎症性疾患には腫瘍性疾患に比し,組織学的にpathognomonicな所見は乏しい傾向があるため,画像診断の役割は大きい.良好なX線画像が得られ,詳細な所見の拾い上げや読影がなされれば,X線検査のみで疾患の診断は可能である場合も多い.そこで本号は,消化管の炎症性疾患におけるX線検査の必要性,有用性,役割について比較診断学の立場から明らかにし,その重要性を再認識していただくために企画された.以下,これまで本誌で明らかにされた歴史をふまえ,消化管の炎症性病変の造影X線診断に対する考え方を述べる.
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