特集 消化管の出血性疾患2005
ノート
2.出血性小腸疾患の内視鏡的治療
山本 博徳
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
ダブルバルーン内視鏡
,
小腸内視鏡
,
内視鏡止血
,
アルゴンプラズマ凝固
,
angiodysplasia
Keyword:
ダブルバルーン内視鏡
,
小腸内視鏡
,
内視鏡止血
,
アルゴンプラズマ凝固
,
angiodysplasia
pp.713-716
発行日 2005年4月25日
Published Date 2005/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100103
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はじめに
消化管出血の診断,治療において内視鏡検査の重要性は高い.上部消化管や大腸では静脈瘤硬化療法,EVL(endoscopic variceal ligation),クリップ,エタノールやHSE(hypertonic saline epinephrine)の局注,アルゴンプラズマ凝固(argon plasma coagulation ; APC)など有効な内視鏡的止血術が確立されている.しかし小腸においては内視鏡の到達が困難であったことから,内視鏡診断や内視鏡止血が力を発揮することができないでいた.われわれの開発したダブルバルーン内視鏡は経口的,経肛門的の両ルートで深部小腸への内視鏡到達を可能とし,小腸全域における内視鏡診断,治療を実現した1)~3).ダブルバルーン内視鏡は深部小腸においても優れた操作性を発揮するため,出血点を的確に狙った有効な内視鏡止血が可能となった.本稿ではダブルバルーン内視鏡を用いた小腸出血の内視鏡的治療を中心に解説する.
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