増刊号 図解 診療基本手技 第2集
救急手技
救急蘇生法
人工呼吸法
当麻 美樹
1
1大阪府立千里救命救急センター
pp.327-330
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909715
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人工呼吸法は,呼吸が停止している場合や,自発呼吸による換気量が著しく少なく,チアノーゼや冷汗が認められる場合に施行されるが,その方法は,補助器具を用いることなく行う呼気吹き込み法と,種々の器具を用いて行う方法に大別される.しかしながら,その方法のいかんを問わず,人工呼吸を施行する上で最も重要なことは,確実に気道の確保が行われているか否かであり,気道確保が不確実な場合には,その効果がないばかりか,胃内への大量の送気による胃内圧の上昇により横隔膜が上昇し,それに伴う肺内含気量の低下や,嘔吐による気道閉塞などをきたし,患者の状態を悪化させることとなるので十分な注意が必要である.
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